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2.対談の主な内容


演題 「生物多様性の恵みに感謝」2009年10月12日 名古屋国際会議場 13:25〜14:35  

木村秋則 さん
 青森で無農薬によるりんご栽培に取り組み、7年間 収穫ゼロという苦心の末に成功させた。
 木村秋則オフィシャルホームページ

滝川クリステル さん
 7年間 深夜ニュースを担当してきたフリーキャスター。サラリーマンの女神。
 環境省「地球生き物応援団」のメンバーとして今回の対談に臨んだ。
 環境省「地球生き物応援団」結成式


 滝川さん:「舞台裏ではよくお話しされてたのに、今は緊張なさってるんですか?」
 木村さん:「・・・はは・・・私は農業が大嫌いでした」
 滝川さん:「いきなり何ですか(笑)」
 木村さん:「苦労して育てたトウモロコシがすっかりタヌキに食べられて、やっつけてしまおうと思うほど憎かった。」
 滝川さん:「でもやっつけなかった」
 木村さん:「私は歯がほとんど無いんです」
 滝川さん:「それが今の話とどうつながるんですか(笑)」
 木村さん:「私の歯のように出来の悪いトウモロコシを畑にまいておいたら、タヌキはそれだけを食べて畑を荒らさなくなったんです」
 滝川さん:「へえ・・・」
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 strap
参加者に配られた木製の携帯ストラップ。福祉施設の皆さんの手作り。

 木村さん:「無農薬でリンゴ栽培をしようとしたとき、周りのりんご農家からは馬鹿、アホ、キ○ガイだと言われました。」
 滝川さん:「虫が発生して迷惑だと・・・・今のは、ほとんど放送禁止用語ですけど(笑)」
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 木村さん:「7年目でやっとリンゴの花が咲きました。きっと根負けして咲いてくれたんですなあ。」
 滝川さん:「その時はどんなお気持ちでしたか?」
 木村さん:「直視するのが怖くて、家内と納屋の陰からそっと覗いて泣きました」
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 木村さん:「最初になったリンゴの実はこれくらいでした。」(取り出して滝川さんへ渡す)

apple (写真はアルプス乙女という本当に小さなリンゴで代用)

 滝川さん: 「・・・小さいんですね」
 木村さん:「毎年、すこしづつ大きくなり、もう売っても良いだろうと言われてから市場へ出荷しはじめました」
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 木村さん:「今、私のりんご園では虫による食害が全く無いんです」
 滝川さん:「農薬を使っていないのに、不思議ですね。なぜですか?」
 木村さん:「分からない。うちでは腐ったリンゴだけが虫に食べられる。」
 滝川さん:「健康なリンゴならば、虫は付かないんですね」
 木村さん:「農薬を使わないと虫が付くというのは、そのリンゴが どこか おかしいからだと思うようになった」
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 木村さん:「滝川さんはアブラムシは知っていますか?」
 滝川さん:「植物の汁を吸う害虫だと学校で習いました。テントウムシが食べてくれるんですよね」
 木村さん:「その常識は、実はウソなんです。」
 滝川さん:「どうして分かるんですか?」
 木村さん:「リンゴの手入れに飽きて、アブラムシとテントウ虫を ずっと眺めていて発見した」
 滝川さん:「ではアブラムシを食べているのは?」
 木村さん:「実はハエだったんです」
 滝川さん:「常識にとらわれてはいけないんですね」
 木村さん:「そのハエは、りんごにとまったカエルが食べているんです」
 滝川さん:「カエルはどうしてリンゴ園で暮らせることを知ってるんでしょう」
 木村さん:「分からない」
 滝川さん:「肝心なことは、いつも分からないんですね(笑)」

fig
木村さんが取り出した小さなリンゴは滝川さんにプレゼントされた。

 滝川さん:「木村さんにとって農業で大切なことは?」
 木村さん:「地中の小さな生き物たちです。彼らがいるからこそ、植物も育つ。人間の都合で駆除するべきではない」
 滝川さん:「まさに今回の生物多様性フォーラムにつながるお話ですね。ありがとうございました」

 ニュースでもお馴染みの「んー」という やさしい相づちと、ときおり入る笑い声が爽やか。
 スポットライトが木村さんに当たり、拍手を浴びている姿を見送りながら、静かに奥へ消える。
 主役の邪魔はしまい、という滝川さんらしい慎ましさの現れでしょうか。
関連リンク:木村秋則「自然栽培」日記 10/22

 (2009-10-16 maca)
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